16,800円から!商標登録のご依頼お受けします。

お問い合わせはこちらから

商標法4条1項16号、18号の拒絶理由

前回、商標法4条1項7号の拒絶理由について説明いたしましたが、今回は商標法4条1項16号(以下「16号」)と商標法4条1項18号(以下「18号」)について説明します。

商標法4条1項16号の拒絶理由

16号の拒絶理由は「商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがある商標」は商標登録を受ける事ができないという内容の項目です。この「商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがある商標」というのは、商標全体から得られるイメージと実際に使用する商品・サービスが異なり、消費者が商品を選ぶ際に誤解を生じる恐れがあるものをいいます。

 

例えば、「ごぼうせんべい」という文字と図形を組み合わせた商標を「せんべい・まんじゅう」を指定商品として商標登録しようとしたとします。この場合は16号の拒絶通知を受ける事になります。なぜなら、「ごぼうせんべい」の文字からは「ごぼうを材料にして作ったせんべい」との認識を受けるにも関わらず、指定した商品「せんべい」の中には「ごぼう以外のものを材料にして作ったせんべい」も含まれ、かつ「まんじゅう」にいたっては「せんべい」ですらないからです。

ではこれをどうすればいいのか。 この場合、指定商品「せんべい」を「ごぼうを材料にして作ったせんべい」と限定し「まんじゅう」を削除する補正をする事で、商標と商品の品質の差が解消され登録する事ができます。つまり「ごぼうせんべい」と「図形」を組み合わせた商標に対しては商品「ごぼうを材料にして作ったせんべい」であれば、商品の品質に誤認を起させない商標となるわけです。

 

因みに「ごぼうせんべい」の文字だけでは、商品の品質、特徴等をそのまま述べた商標に過ぎないと判断され通常ならば拒絶されるところです。ただ今回は「特徴的な図形」がセットとなっており、この図形部分に自他商品識別機能があると判断されるので登録する事ができます。

商標法4条1項18号の拒絶理由

最後に商標法4条1項18号(以下「18号」)について説明します。
18号の拒絶理由は「商品又は商品の包装の形状であって、その商品又は商品の包装の機能を確保するために不可欠な立体的形状のみからなる商標」は商標登録を受ける事ができないという内容の項目です。

これは立体商標を想定している規定です。
この中の「商品又は商品の包装の機能を確保するために不可欠な立体的形状」というのは、例えば家庭用の衛星TVのアンテナを想像して下さい。衛星TVのアンテナは、あの楕円形の形でなければ機能しないものです。18号が意図するのは、衛星TVのアンテナの形と同じ立体的形状のみでなる商標は登録できませんという事です。

 

「機能を確保するのに不可欠な形状」というのは技術的な話しであり、これを保護するのは特許や実用新案の分野です。ですから商標法では「機能を確保するのに不可欠な形状」のみからなる商標については商標権による独占を認めないことにしたのです。

 

→ 商標の豆知識 目次へ戻る

 

 

 

 

 

3年連続代理件数No.1。調査完了後お客様に費用を確認いただいた上で、正式に出願のお申込みを頂きます。まずはお気軽にお申し込みください。
商標登録、商標調査のご依頼はこちら。24時間受付中