称呼の付け方『数字・記号の場合』
前回、商標が『ローマ字』で書かれている場合の称呼について説明しました。今回は数字・記号で書かれた商標の場合についてみていきます。
数字のみで構成される商標の場合
3文字から4文字程度であるなら、数字の読みをそのまま羅列したものが称呼として付されています。なお、この読み方については『日本語読み』のものや『日本語読みと英語読みの両方』を付しているものでバラつきがあります。
例えば商標が「123」の場合、その称呼には日本語読みの「イチニイサン」「ヒャクニジューサン」「イチニッサン」の他に「ワンツースリー」の称呼も付されています。また商標が「777」の場合、その称呼には「シチシチシチ」の日本語読みの他に、英語読みの「セブンセブンセブン」「スリーセブン」「トリプルセブン」「サンセブン」なども一緒に付されています。
なお、数字でも一般の文字や図形と組み合わされて商標中に存在している場合、その数字部分には称呼が付されていないものもあります。特に年号や商品の内容量を示す様な場合には、数字部分に称呼が付されていない場合が多いです。
例えば、登録番号第5311869号はキャンディーの包装袋全体を商標として登録しているもので、その構成は「サクマ」「いちごみるく」等の文字やキャンディーのイラストに加え「SINCE1970」の文字が確認できます。
しかし参考情報の称呼の欄に「1970」に該当する称呼は付されていません。
記号で構成される商標の場合
ここで記号というのは「*」「%」「$」等の様に文字以外の符号類をいいます。
この記号を構成要素に含む商標の場合、記号部分が省略されるか、その他の要素の加え記号の名称がそのまま称呼として付されています。
例えば商標が「#Cash」の場合、その称呼には「#」部分を省略した「キャッシュ」と「#」部分も含んだ「イゲタキャッシュ」の2つが付されています。また商標が「√BAR」の場合、その称呼には「√」部分を省略した「バー」「ビイエイアアル」と「√」部分をも含んだ「ルートバー」の3つが付されています。
なお数字と記号のみが組み合わさった商標の場合には、数字と記号の読み方をそのまま羅列したものが称呼として付されています。例えば商標が「#401」の場合、その称呼には「シャープヨンゼロイチ」「シャープヨンヒャクイチ」が付されています。また商標が「#3776」の場合、その称呼には「サンナナナナロク」「シャープサンシチシチロク」「シャープサンゼンナナヒャクナナジューロク」が付されています。