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ヨネックスの商標提訴問題にみる教訓

商標のブランド化戦略

商標が登録されるか否かという点は、場合によっては企業の存亡に関わるだけに、商標をめぐる係争は世界中で発生し続けています。かつては日本国内だけの問題であった知的財産権に関係する問題も、世界市場をターゲットとする企業が増えたこともあって、特許や商標における諸外国とのトラブルも急増しており、これらが深刻な国際問題となってきています。特に、経済成長は目覚ましいものの知財意識が未成熟な中国を筆頭とする国々と日本を含む欧米諸国との軋轢も無視できない情況となっているのが現実です。

 

特に商品の流通数と新商品の数が多く競争も激しいブランド商品の世界においては、ネーミングすなわち商標が持っている付加価値は計り知れないほど大きくなっています。いきおい世界をマーケットとする企業にとっては、ひとつのブランド名が知名度を得ることは必要不可欠なマーケティング要素となっており、まさに商標戦略こそ成功の鍵を握るといってもよいほどなのです。

スポーツ用品メーカーと商標

ブランドイメージを生命線とする業界は数多くありますが、その中でも特に競争が激しい世界として、ファッション業界やバッグなどの皮革製品や宝飾品または高級腕時計などが挙げられます。そして、スポーツ用品類の分野も、そのカテゴリーが多岐にわたりまた商品の種類と品数も無数にあって日夜企業同士の競争が繰り広げられていることで知られています。

 

ヒットブランドをひとつ持つだけで売れ行きが格段にアップするだけに、スポーツ用品製造企業が商標にかける意気込みは非常に強いものがあるのです。 近年においてもアメリカの「ナイキ」やドイツの「アディダス」などの商標を真似た中国製の粗悪品が流通し国際問題となった経緯がありました。

 

しかしながら日本においては、近年、商標に関する企業の意識と危機管理の重要性が論じられて久しいため、極端に大きな商標トラブルは、国内での事案としては減少傾向にありました。

小企業が大企業を提訴

ところが、2015年7月に「YONEX」ブランドのラケット類で世界的に有名なスポーツ用品メーカーであるヨネックス社が、国産ゴルフ用品メーカーのツアー・ジー社から商標法違反で提訴されたというニュースが流れ、関係者を驚かせました。

 

今回の提訴はツアー・ジー社の社名でもありゴルフクラブのロゴとして用いている「Tour-G」という商標と、ヨネックスが新発売したテニスラケットのロゴ「V CORE Tour-G」が酷似しており、これは商標権の侵害であるという主張でした。 日本国内での商標をめぐる提訴といえば、その大半は大手企業が自社の商標を真似した弱小企業を訴えるというものでした。しかしこれとは真逆に、一般には知られていない新興企業が世界的な有名企業を訴えるという事案は非常に珍しく、提訴の成り行きに注目が集まったのです。

 

また、客観的にみて確かに両者のロゴはよく似ており、両方とも同じスポーツ用品に使われる商標となれば、先に登録商標となっているツアー・ジー社に分があるように思えるのです。

商標戦略上の大失態?

両者の類似性は別にして、ここで疑問に感じるのは、世界的有名企業であるヨネックス社が大々的に売りだしたニューブランドに関して、果たして適正な商標調査をしていたのか?という点です。

通常ならば事前に徹底した商標調査をした上で、類似商標なしと判断して初めて商品化となるのが常識なのに、このようなトラブルが発生することは、単に損害賠償に発展するマイナス面だけでなく、企業イメージも悪くしかねない大失態と非難されても仕方ないでしょう。

 

今回の事案について、ヨネックス社は商標の類似性はないと反論し争う姿勢をみせているようですが、この問題が泥沼化し、せっかく築き上げた「YONEX」のブランド価値を貶める結果となる可能性を危惧する声も聞こえています。

ブランドイメージと商標戦略を自社発展の柱としている企業にとっては、今回のヨネックス社の商標問題こそ、他山の石としたいものです。

 

 

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