日本国内における商標権の価値
最近では日本国内において、商標による事件がニュースで報道されることも多くなりました。海外でも特にApple社のiPhoneの登場から、知的財産の所有権をめぐるトラブルが大々的に取り上げられるようになりました。このことにより、現在では知的財産の価値が見直されて商標権は非常に重要視されています。
商標権の有効範囲と権利侵害の対策
まず日本で商標権がどのくらい効力を持っているのかについて説明します。一般的に商標として登録されているものは、「商品名」「サービス名」「ロゴ画像」「デザインマーク」などがあり、商標法による基準を満たした上で権利が認められています。つまり商標権は法的に保護された権利となります。そして、もしも商標権が侵害されるようなことがあれば、販売・製造や使用の禁止を法に則って求めることが可能です。
商標は先願主義であることから、その使用権は先に権利を獲得した所有者のみが行使できます。また権利の譲渡が許されているため、商標権は売買価値を持っていることも考慮しておきましょう。これには大きなデメリットもあるため注意が必要です。過去に起こった実例を挙げるなら、中国でのiPad商標事件では和解のためApple社が多額の費用を支払っています。自社の製品であっても先に商標を獲得されたために不利な状況に置かれた事例は他にも沢山あります。
商標の注意点(先願主義)と登録出願
このように商標はビジネスにおいて高い価値を持つものとされています。1つの商標でその周辺に影響力を与える場合もあるため、防衛策として登録した商標が思わぬ価値を生むことも珍しくありません。前文で述べた通り、商標は基本的に"早い者勝ち"という特徴があるため、登録を考えているのであれば早めに相談することが大切です。
また商標登録には出願時に費用が発生します。そのため商標登録出願を行う際には、事前に登録可能なキーワードであるか調査を必要とします。商標にはいくつもの区分に分かれているため、既存で登録されていないか調べるだけでもかなりの時間がかかるでしょう。それぞれの商標で有効範囲も異なるため、登録可否の判断は信用できる専門の弁理士、あるいは実績のある特許事務所に依頼することをお勧めします。