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民族芸能の商標登録

目次

 

最近では商標に対する関心が向上されたことから、様々な分野で商標登録が行われるようになりました。一般的には知的財産の権利が侵害されないように、商品やサービス名を商標登録されることが多いようです。

 

しかし、商標に関するトラブルは国際的な問題としてマスメディアに取り上げられています。多くの企業では権利を争うことを懸念して、商品やサービス名の他にも積極的に商標登録する傾向にあります。このことから、商標は商品でなくとも財産としての価値をもつことが分かります。

 

たとえば、各地方には伝統的な民族芸能がありますが、これも商標登録をすることで他者の侵害を防ぐことが出来ます。また、民族芸能において商標登録の必要性は、第3者の商標登録による独占を防ぐ意味があるでしょう。

民族芸能を商標で保護する重要性

伝統芸能は当たり前のように開催されてきた行事として、地域住民に長く親しまれてきたものです。もしも特定の人物が権利を持つとなれば、開催の主導権をその権利者が握る事となり自由に行えなくなります。さらには、伝統芸能にまつわるお土産や名産品にも、その販売や製造権を独占される恐れもあります。

 

そのため、歴史のある伝統芸能であっても商標権によって保護することが重要なのです。もしも他者に商標権を獲得された場合、今まで行っていたことが侵害行為として訴えられることもあります。そうならないためにも、まずは周辺地域で商標による権利の保護が徹底されていることを確認しましょう。

 

これは商標として登録することを、知的財産権としての価値を得る以外に文化財産の保護を目的としています。当然ですが、商標登録がされていない文化行事についても商標での保護を必要とします。特に伝統行事とされている民族芸能を守ることは、地域の収益に大きく関わります。もし観光地域であれば、その集客力を担う行事を存続させることと同義です。

地域団体商標制度の活用方法

民族芸能を商標によって保護するには、非常に広範囲の区分を商標に指定する必要があります。そのため通常のロゴや文字で構成された商標とは違い、単語そのものを独占使用できる商標が理想でしょう。

 

商標登録には地域ブランドとして登録可能な新しい制度があります。
これを地域団体商標制度と言い、「地名」+「役務名」といった個人では審査が通らないような商標も登録が可能です。そこで、民俗芸能の商標登録であるならば、地域の組合や住民と協力して権利の保護を行いましょう。

地域名称と特産物名称をめぐる問題点

登録商標の「商標」とは、読んで時のごとく「商業上の標章」です。というよりも、すでに日本語化した英語の「TradeMark=トレード・マーク」という方が分かりやすいでしょう。企業や団体が商品またはサービスに付与する「文字・記号・図形・立体物・音・色彩・位置・ホログラム」などを指します。

 

つまり、商標とは企業などがビジネスをする際のマークなどを、他者と区別して自身の権益を保護し市場での業績(売上)を伸ばすためのものなのです。企業に自社のマークを独占化させることにより、健全な企業間の競争原理が働き、産業界全体の発展が促進されるという社会構図のキーワードとなるのが登録商標なのです。

 

出願し登録するほとんど営利目的の民間企業だけに、特許庁は登録を許諾する商標に厳しい基準を設定しています。たとえば、地方固有の地名や地域ブランドなどを一民間企業に登録商標として認めることはまずありません。しかしながら、この原則を厳密に適用し続けることで地域産業の発展が逆に阻害されているという指摘が多くなってきました。

 

その実例としては1990年代に日本中を席巻した「地酒ブーム」があります。地域名を冠した地酒が全国的に有名となり、以後はさまざまな地域名産物が続出し、これらの一大ブームに便乗した地域ブランド商品が出回り、多くの民間業者が地域ブランドの商標を乱発し、これが大きな社会問題となり、商標法改正が必要との声が高まりました。そこで導入されたのが「地域団体商標」制度というわけです。

地域団体商標の社会的意義

日本全国に散財する各地域の地域名称や有名特産物の名称などを、その地域の公共団体の登録商標とすることで、地域の経済発展と活性化に寄与できるというのが、地域団体商標が導入された第一の趣旨なのです。地域団体商標は2005年の商標法改正で制定され、翌年から出願の受付がスタートしました。

 

地域団体商標は一般の商標とはその性格と趣意が異なるため、出願できる団体は「事業協同組合」や「農業協同組合」「商工会議所」「特定非営利法人」などの公共性を有する組織体に限られています。民間企業でなく、このような公共団体が適正に地域団体商標を保護し全国に周知することで、各地方で地元の人々が育てた大事な地域ブランドが全国区となり、ひいては地域の発展に直結するということが期待されています。なお、地域団体商標については、その登録要件としては次の4つの項目が設けられています。

 

1、登録した組織またはその構成員が使用すること。

2、地域にて広く認知されていること。

3、地域名称は商品(サービス)の産地や提供地であること

4、地域名称と商品(サービス)の普通名称を組合せた文字であること(「神戸ビーフ」「美濃焼」など)

地域団体商標の登録要件

特に誤解が生じやすい項目が4で、地域団体商標はあくまでも「地域名と商品名とで構成される」ことが条件となっており、地域名のみ商品名のみのものは対象外となります。ここで問題となるのが地域名を含んだ商品名がすでに普通名詞化しているものです。「讃岐うどん」「さつま揚げ」などがこれに相当します。また、地域団体商標に該当するのは文字商標にみで、図形や記号など文字以外の表現様式は対象外となっています。

 

この他の注意点としては、指定商品・役務と出願する商標との関連性です。一般消費者は、たとえば「愛媛みかん」という商標が付いた商品は「愛媛県地方が原産地のみかんである」と認識します。したがって、愛媛県以外の県を原産地とするみかんにこの名称を付けて出願しても拒絶されます。一般の登録商標の査定基準と同様に、消費者が混乱をきたすような商標は登録することができないという商標法の大原則は当然ながら地域団体商標にも適用されるのです。

 

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