インターネットサイトの商標
近年のスマートフォン等の携帯端末の普及は、小規模の事業者に、インターネットを通じた多種多様のサービスの提供のチャンスを与えてくれています。 例えば、従来は、小規模の事業者にとって、全国から人が集まる東京の銀座に店舗を構えることは、およそ無理でしたが、インターネットを使えば、全国、全世界から人が集まる場所に店舗を構えることができるといえます。
さて、インターネットを使って、全国、全世界から人を集めることができるようになると、小規模の事業者であっても一躍有名になるチャンスが出てくるということになります。
この有名になることこそが、商標リスクを負う、ということなのです。 貴社のサイトが全く有名でなく、誰もそのサイトを利用していなければ、他社は、貴社のサイト名と似たようなサイト名を特に使用したいとは思わないでしょう。
また、他社がたまたま貴社のサイト名と似たようなサイト名について商標登録をし、貴社に使用しないよう警告してきたとしても、貴社はサイト名を変更すれば済みます(実際には大変でしょうが、経済的損失はそれほど大きくないでしょう)。
しかしながら、貴社のサイトが、一部で有名であり、限られたユーザにであっても利用されていれば、他社は、貴社のサイト名と似たようなサイト名を使用したいと思うかもしれません。 また、他社が貴社のサイト名と似たようなサイト名について商標登録をし、貴社に使用しないよう警告してきた場合に、貴社がサイト名を変更しなければならなくなると、これまでのユーザからの信用を失うことにもなりかねません。これは、多大な経済的損失といえます。
インターネットを使ってサービスを提供している事業者は、実店舗でサービスを提供している事業者よりも、よりシビアに商標リスクを考えなければなりません。 以下のようなサイトの名称は、すべて商標であり、登録することにより保護できるものです。
*インターネットショップのサイト
*情報提供のためのサイト
*広告サイト
*アプリなどの機能を提供するサイト
貴社が運営しているサイトの名称をある日突然変更しなければならなくなる・・・ このようなことになったとき、どれだけ損失を被るか予測してみてください。