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商標法における「早期審査制度」とは?

商標の審査を早めるための新制度

日本では、商標の出願人に審査結果が送達されてくる期間は、平均約5ヵ月といわれています。ただし、出願された商標の内容や区分によって審査に費やされる期間はまちまちであり、審査結果によって事業戦略が大きく変更する可能性がある企業にとっては、1日の遅れが致命的ダメージとなる場合も少なくありません。

 

5ヵ月というのは、あくまでも出願された商標全ての平均値であって、その期間がはっきりと分からないだけに、登録商標を事業発展の重要な位置づけとしている企業にとっては、査定がいつ来るのかが分からないのが悩ましい問題でした。

 

この問題点を解消するために、産業界からの強い要請に応える形で1997年に導入されたのが「早期審査制度」で、2000年1月からオンライン手続きがスタートしています。この新制度により、規定の条件さえ満たせば、出願人の申請に応じて他者の出願分よりも特許庁の審査官が早く審査にかかることとなります。

 

「早期審査制度」が20世紀の最終年たる2000年に導入されたことは、商標が21世紀のビジネス社会を象徴する分野となったこととを意味しているといってもよいでしょう。実際に、これ以降商標法が頻繁に改正されることとなり、登録商標が社会に与える影響度も加速度的に高まってきています。特許庁もこのような時代の趨勢を勘案して新制度の導入を決断したと思われます。

「早期審査制度」における3項目の条件

「早期審査制度」における3項目の条件とは

さて、「早期審査制度」として特許庁が規定した条件は、以下の3項目のいずれかに該当する場合と規定されています(ライセンシーとは商標の使用権利者の意味)。

 

●出願人またはライセンシーが出願商標を指定商品・指定役務に使用している、または使用の準備を相当程度進めていて、なおかつ権利化について緊急性を要する出願

●出願人またはライセンシーが出願商標をすでに使用している商品・役務、または使用の準備を相当程度進めている商品・役務のみを指定している出願

●出願人またはライセンシーが出願商標を指定商品・指定役務に使用している、または使用の準備を相当程度進めていて、なおかつ商標施行規則別表や類似商品・役務審査基準等に掲載されている商品・役務のみを指定している出願

 

少し分かりにくいかもしれませんが、早期審査の条件は「商標の権利化について緊急性を要する場合」という点に集約されることから、商標の使用に関しての係争を防ぐことが「早期審査制度」の第一義の目的といってよいでしょう。また、「マドリッド協定議定書」に基づくて国際登録出願をする場合も該当となります。

 

なお、早期審査の申請においては「早期審査に関する事情説明書」の添付が規定されています。それと、「拒絶査定不服審判」において同説明書が提出され、早期審理の対象であると判断される場合もあります。

制度の理念を理解することが肝要

近年、「音」「色彩」「動き」「ホログラム」などの新概念の商標に関しては、現時点では「早期審査制度」の対象外となっています。これらはまだ出願制度がスタートしたばかりなので、審理された絶対数が少ないことから、早期審理の対象となるのにはまだ先になることみてよいでしょう。

 

なお「早期審査制度」の申請においては手数料などは不要となっているので、上記の事由によってできるだけ早く審査を求めたいと希望するのであれば、積極的に同制度を利用することで、将来の不安を解消する効果が期待できます。

 

しかしながら、ただ単純に「早く審査結果を知りたいから」という理由だけでは同制度が制定された目的を理解しているとはいえず、添付する種類の作成に手間もかかる上に条件にそわない商標であった場合は、ただ無駄に労力を費やすだけとなってしまいます。

 

企業の知財担当者においては、自社の商標を出願する際には「早期審査制度」の理念を深く理解した上で、それが本当に必要であり、なおかつ申請の条件を本当に満たしているかを正確に判断してから申請することが肝要であることはいうまでもありません。

 

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