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意匠法改正の概要と実体

意匠法改正の概要と実態

工業デザインを保護し権利化する意匠法

知財(知的財産権)を保護する法律には「著作権法」や「不正競争防止法」などの他に、産業財産権たる「工業所有権」すなわち「特許・実用新案・意匠・商標」の4つのカテゴリーがあり、それぞれが法制化されています。

 

これら工業所有権は、「特許庁」たる行政機関による「出願・登録制」をとっている点が最大の特徴です。そして実質的に縮小傾向にある実用新案を別にすると、特許や商標に比較してあまり世間の話題に上ることがないのが「意匠権」です。

 

現実に「意匠権」と聞いてもピンとこない人がおそらく大半でしょうが、最も身近な意匠の品としては、アパレルファッション分野の服飾などがあります。

 

ただし、流行の移り変わりが早いファッションの世界では、あまり意匠出願がなされていないことも、意匠権の認識が国民に広がっていない一因といえるかもしれません。

 

「意匠」とは「工業デザイン」のことであり、産業上利用できる分野で大量生産が可能で、商業市場に流通する形のある製品・商品については、鉛筆から飛行機にいたるまで、ありとあらゆるものが対象となり得ます。

 

したがって、絵画や彫刻など個人の芸術に関するものや音楽など形がないものは「著作権」の対象となり、意匠のカテゴリーには含まれません。

 

しかしながら、この意匠権が各産業界で大きな注目を浴びています。それは、長く据え置かれたままであった意匠法が抜本的に改正されたからです。

 

改正意匠法は2017年4月1日から施行され、同日以降の出願から適用となっています。それでは、意匠法は具体的にどこがどう改正されたのか、そしてどのような意図のもとに改正されたのでしょうか。

 

そこで、以下に改正意匠法の内容について解説しましょう。

権利強化と手続きの容易化

意匠法の趣意は「工業デザインの保護」にあります。

 

つまり商品のデザインに新規性があり、消費者の購入意欲を喚起せしめる美的な創造性が認められた上で登録され権利化されるというものです。

 

経済のグローバル化に伴う国際競争の激化により、日本独自の特性を活かした国家戦略の一貫として、日本が生んだ工業デザインの保護を強化し、同時に権利を取得する手順を容易化、さらには「摸倣品流通の防止とその対策強化」が今回の意匠法改正の目的とされています。

 

そしてこの目的に沿った改正部分は以下のようになります。

 

○意匠権の権利存続期間を、現状の「登録から15年間」を5年延長して「20年間」とする

○情報家電(スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末器)の操作画面とその関連機器類に関 するデザインを包括的に権利化し保護する

○意匠の類似判断は、消費者または取引業者の視覚による美感に基づくことを明確化する

○関連意匠や部分意匠の出願期限を延長する

○秘密意匠制度に関し、現状の未公開期間である3年間について、請求可能期間の追加を実施する

○意匠出願時において、新規性の証明種類の提出期限を、現状の「出願から14日以内」を延長して「30日以内」とする

 

以上が改正意匠法の要点です。

改正意匠法の存在価値

改正内容で注目された第一の点は、やはり権利期間が5年延長され、登録から20年となったことでしょう。

 

10年毎の更新があり事実上永久権といわれる登録商標に比べて権利期間に制限があることで少なからずマイナス面があったことから、産業界から望まれていた期間の延長が実現したことはまさに画期的な改正といえるでしょう。

 

さらに話題を呼んだ第二の点は、モバイル端末器の画面デザインの保護が、同時に関連機器類も包括して保護されるという部分でしょう。

 

複数のモバイル端末器を併用して使用することが一般的となった現在、特にデザインによって売上が左右される商品分野であるだけに、今回の改正によってさらにより美的で斬新なデザインの商品開発競争が激化し、消費者にとって魅力ある商品群が市場に登場することでしょう。

 

また、従来の意匠の概念を拡大し「ブランドデザイン自体を保護する」という方向に舵がきられていることから、前述のファッション業界においても、意匠権の存在価値が見直されることに繋がるかもしれません。

 

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