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書籍の題号は商標登録できるのか

どういう商標が登録できるのかという話をする際、よくある問題の中に書籍の題号は登録できるのかという論点があります。書籍の題号というのは文字通り文庫本や漫画の題号の事をいいます。この題号が登録できるかという問題の論点は、例えば文庫本に村上春樹氏の「ノルウェイの森」というものがありますが、この「ノルウェイの森」を商標、「書籍」を指定商品として登録できるかという事にあります。

書籍の題号は商標登録できない

結論からいいますと、書籍の題号は登録できないとされています。これは『書籍の題号というのは単行本の内容を示すものが多い事』によります。商標法は指定商品の内容表示になるような商標の登録を排除する規定があります。また特許庁の審査基準にも「書籍の題号については、題号が直ちに特定の内容を表示するものと認められるときは、品質を表示するものとする」という規定もあります。

 

ですから書籍の内容を示すような商標を登録しようとしても、単に指定商品の「品質」を表示したのみの商標と判断され登録できないことになります。

 

例えば歴史小説に「三国志」というものがあります。この三国志という書籍は中国の史実を描いたものです。仮にこの「三国志」を「書籍」を指定商品として登録しようとしても、特許庁からは「この商標は、書籍の内容が魏・呉・蜀の三国の歴史を描いたものという内容を表示する文字であり、書籍の品質を表示するものに過ぎない」と判断され登録できないはずです。

商標登録出来る題号について

同じ題号であっても、新聞・雑誌等の「定期刊行物」については登録ができます。これは定期刊行物というのは、毎回題号は同じであってもその内容は毎回異なり、題号がただちに内容を表示するとはいえないからです。

 

例えば「北海道新聞」という新聞があります。この北海道新聞は毎回「北海道新聞」の題号で発売されますが、その内容は地域の話しであったり農業の話しであったり、アメリカ経済の話しであったりと毎回異なり、北海道新聞という題号が新聞にどのような事が書いてあるのかという内容をただちに表示するものではないという事です。

 

なお新聞・雑誌の題号であったとしても無条件で登録できるわけではありません。他人の商標と類似していたり、公序良俗に反するものである等、他の登録要件を満たしていない場合は当然登録できません。

最後に書籍の題号については商標法での保護はありませんが、著作権である程度の保護はされています。しかしその保護の内容は「同一性保持」といって作者が付けた題号を出版社が勝手に変更しないよう保障するという程度のものです。例えば村上春樹氏が「ノルウェイの森」という題号で本を書きました。しかし出版社が勝手に「ノルウェイの森の三角関係」等と題号を変えて出版してしまった。このような場合は、出版の差し止めや損害賠償を請求する事ができます。


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